夏目漱石『それから』
- hodokite2
- 2023年8月14日
- 読了時間: 1分
つまり「わざわざ無意味な労働をしないようにしている人」を主人公とし、自分が好きだった人と、自分の友人の仲介をして、三年後に後悔する、という三角関係を扱う内容です。
これは、のちの大作、『こころ』とも共通するものがあります。
でも、非常に感慨深いものがあります。
だれでも、「その時」を気づくのはなかなか難しいと思うのです。
自分の心に正直に、と言っても、別の判断材料が目の前にあると、心がなびくもの。
いざ「決める」という時に、何を持って決めるのか。
それを、夏目漱石は「自然」と表現しています。
例え、相手の夫婦関係に波風を立てようと、自分の好きだった人と、仲介した男との間にもはや愛がない以上、愛している自分は、その心に「自然=正直」であろう、とします。
振り返ってみれば、
「あの時」に、別の判断をしていれば!と悔やむことは多々あります。
そう考えれば、一つ一つの決断の際に、いかに自分に正直でいられるか
欲にかられての決断ではないか、と自分を内観している必要がありますね。
とても学びになりました。




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